「アラブの春」とその後のアラブ世界における秩序崩壊、英国のEU離脱と米国におけるトランプ政権の誕生、そしてEU各国に広がる排外思想の蔓延など、世界は第二次大戦後の世界秩序の文脈では捉えがたい新しい変化が生まれ、そして急速に拡大しています。グローバル化の進展によって世界がひとつになり、貧しい国が豊かになることで新しい市場が生まれ、地球規模での経済発展が加速するという楽観は影を潜め、リーマンショック以後の停滞の中で顕在化してきた、発展から取り残されてきた人々の不満が噴出し、世界に混乱を生み出しています。いまや既存の概念の範囲で物事を考えるのではなく、人類の歴史の中に自らを位置づけ直すことが必要な時代に差し掛かっていると言えるでしょう。本日は独自の視点から世界史を捉えた著書で読者の支持を受けている出口さんのお話を伺います。
*中部経済倶楽部 3月の定例講演会は28日(火)が飯田泰之・明治大学政経学部准教授です。4月は5日(水)が曽我豪・朝日新聞編集委員、20日(木)が渡部恒雄・笹川平和財団特任研究員を予定しています。ご都合のつく方はご参加ください。
*映画鑑賞会 3月17日はジェニファー・ジョーンズ主演の『黄昏』です。14時40分開始予定です。上映時間は122分。