高い支持率を背景に長期政権は間違いないとみられていた安倍政権に、俄かに暗雲が漂い始めています。国会の焦点も、集中砲火を浴びて立ち往生する法務大臣と防衛大臣から、安倍首相自身に移ってきました。発端となった「森友学園」への国有地払下げ問題は、その経緯が少しずつ明らかになるにつれ、その異常さが浮き彫りになってきています。そして幼稚園児への異常な「愛国」教育や、幼児虐待に近いしつけも明らかになり、教育方針に賛同して新設予定の小学校の名誉校長を引き受けていた昭恵安倍首相夫人も職を辞すことになりました。引き受けた経緯や辞任した理由に関する首相答弁もいかにも稚拙な言い訳に見えます。たとえ言い訳が本当だとしても国民の信頼を傷つけたことは間違いありません。そして国有地払下げの経緯についても関係省庁の詳細な情報公開が必須になります。政治の世界は一寸先が闇と言われます。安倍政権の今後を、おなじみの歳川さんに読み解いていただきます。

*中部経済倶楽部 3月の定例講演会は28日(火)が飯田泰之・明治大学政経学部准教授(会場:東京第一ホテル錦)、4月5日が曽我豪・朝日新聞政治部編集委員(同:名古屋国際ホテル)です。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 3月3日はゲイリー・クーパー主演の『打撃王』です。上映時間は129分。