2016年もあとわずかになりました。安倍政権は高い支持率を維持していますが、消費税増税後の日本経済は長い停滞が続いています。当初こそ大きな効果を発揮したかのように思われた超金融緩和と機動的な財政出動は、すっかり神通力を失っています。新しい需要を生み出すはずだった成長戦略がいまだに成果を上げ得ていないことは、長引く景気停滞によって証明されています。もちろん、こうした状況は日本だけに見られるものではありません。EUは政治的混乱や難民問題も加わって景気回復が足踏みしていますし、唯一好調だった米国経済も減速が濃厚になってきました。過剰投資の後遺症に苦しむ中国や資源価格の低下に苦しむブラジル、ロシアなど、新興国群も総じて不振にあえいでいます。グローバル化はこうした負の連鎖にあえぐ各国の政策運営をより難しくしていると言えるでしょう。保護主義的な動きの台頭する中で、2017年の世界経済はどこに向かうのか。本日はおなじみの嶋中さんに解説していただきます。

*中部経済倶楽部 2017年の定例講演会は1月11日(金)のノンフィクション作家、評論家の塩田潮氏(会場:名古屋栄東急REIホテル)からになります。19日(木)が加藤 出・東短リサーチ社長。(同:名古屋国際ホテル)です。また、24日(火)にはトヨタ自動車元町工場の見学会を行います。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 16日(金)はグロリア・スワンソン主演の『サンセット大通り』です。ご講演終了後の14時40分開始予定です。上映時間111分。