中国経済の失速が鮮明になり、世界経済の行方がにわかに怪しくなってきました。中国政府の強引な市場介入は、かえって市場の信頼性を揺るがしており、世界のマネーの流れにも大きな変化が生まれています。一方、シリア難民のEU大量流入は、小康状態にあったEU経済の先行きに再び暗雲を投げかけています。こうした状況下では、今秋にも第1回の利上げが見込まれていた米国の出口戦略も見直しが避けられないでしょう。当然、世界の変調は日本経済の先行きにも悪影響を及ぼします。安全保障問題に目を奪われている間に、日本経済は再び新たな危機に直面しつつあります。これ以上の金融緩和が難しく、財政出動にも限界があるだけに、どのような政策がありうるのか。本日は熊谷氏に、これからの日本経済の行方を展望して頂きます。