近年のグローバル化と急速な産業構造の変化に適応した労働市場の改革は、日本経済の再生と発展のために欠かせない要素です。その前提となるのは、市場が変化する中で、労働力の流動性と新しい時代に適合する能力の再開発の仕組みを再度構築することです。高度成長期の終身雇用制度を前提とした制度的な枠組みをそのままにして、労使関係や雇用制度を論じていては、企業にとっても、労働者にとっても、明るい未来を展望できないでしょう。本日は八代先生に労働市場改革の課題を論じていただきます。