米国の力が衰え、内向きになるにつれて、世界の秩序は不安定化しつつあります。イデオロギーの対立よりも民族間の対立や宗教間の対立が激化し、武力行使に頼らない紛争の解決を目指してきた国際的な外交の枠組みは大きく揺らいでいます。そしてあらゆる紛争の背景には、貧困の問題が横たわっています。グローバルな市場の拡大により、新興国が次々に経済発展を遂げ、世界から紛争の種が消えていくとするバラ色の未来は、現実の混乱によってうち砕かれてしまいました。本日は藤原先生に世界秩序の行方を読み解いていただきます。
事務局便り 2015.1.9号
2015.01.21