【編集後記】 5月最初の講師として山口二郎・北海道大学名誉教授に日本政治の問題点についてお話頂きました。ご講演の中で、先ごろ環境省と水俣病被害者の会の会合で、環境省側が一方的にマイクをオフにした問題についてベッドに合わせて足を切るというギリシャ神話にある「プロクルステスのベッドだ」と話されました。これは問題に合わせて制度を作るのではなく、制度に合わせて問題を処理する本末転倒を指摘したものですが、こうした逆転はとかく起こりがちで、養老孟司氏の『バカの壁』にも通じる話です。
次号は遠藤乾氏「ウクライナ戦争後のヨーロッパ」、河野龍太郎氏「日銀は米欧の教訓を学ぶのか」、下斗米伸夫氏「収束に向かうか、ウクライナ戦争」、横山隼也氏「世界EV競争の本質―各国がEV産業の囲い込みへ―」を掲載予定です。