3月8日(金)第4280回       木村  幹氏(神戸大学大学院教授)

2018年の北朝鮮新年辞発表以降、朝鮮半島を巡る状況が大きく動いている。その中の一つの特徴は嘗てとは異なり、日本の存在感が大きく減少している事である。どうして北朝鮮や韓国はこの大きな動きの中で、日本を等閑視する事となっているのか。本報告ではその原因について北東アジアの大きな構造変化の枠組みから説明する。

講師紹介

1966年生まれ。90年京都大学法学部卒業。92年同大学院法学研究科修士課程修了(比較政治学専攻)。2001年京都大学博士(法学)。97年神戸大学大学院国際協力研究科助教授。2005年 同教授。17年同大学アジア学術総合センター長。この間、96~97年韓国国際交流財団研究フェロー、98年~99年ハーバード大学フェアバンク東アジア研究センター客員研究員。以降、高麗大学、オーストラリア国立大学、ワシントン大学で研究員。2014年高麗大学国際大学院招聘教授。主な著書に『日韓歴史認識問題とは何か 歴史教科書・『慰安婦』・ポピュリズム』(ミネルヴァ書房 2015  読売・吉野作造賞)、『韓国における「権威主義的」体制の成立』(ミネルヴァ書房 2003  サントリー学芸賞)、『朝鮮/韓国ナショナリズムと「小国」意識』(ミネルヴァ書房  2001   第13回アジア・太平洋特別賞)がある。