本年4月3日に農協法改正案が閣議決定され、国会審議に付託されました。この法案は全中(全国農業協同組合中央会)の地域農協に対する監督権限を廃止し、地域農協の自立を促すもので、日本農業のあり方を根底から変革し、日本農業の再生と国際競争が可能な農業への改革の端緒となることが期待されています。この法案の閣議決定に当たっては、これまで一体であった農協、農林水産省、農林族議員の強固な関係に亀裂が走り、ほぼ60年間続いてきた体制が崩落し始めています。この法案によって、何が変わるのか。そして残された課題は何か。本日は山下氏に、大詰めを迎えたTPP交渉と日本の農業改革の行方を分析していただきます。