【編集後記】 新型コロナ感染症対策について話された尾身茂氏は韓国との比較で、これまで専門家会議が情報のデジタル化や保健所機能の強化などいくつも提案しているが実行されなかったと。保健所機能に関しては国と地方自治体の間の権限が不統一という話は他の講師もされていましたが、いまだに手を付ける動きは見えません。すべてが現状維持をよしとするムードが支配的です。2023年度の日本の経常収支黒字に目を転じると、過去最高で海外の稼ぎである第一次所得収支がけん引しています。が、国内のこうした停滞感は海外資金が日本への投資に向かい難い背景にもなっています。
次号は松田京平氏の「戦後日本政治の転換点」、加藤出氏の「金利ある世界への復帰と課題:日銀金融緩和の行方」、千々和泰明氏の「戦争終結論から見る昨今の国際情勢~ウクライナ・ガザ・台湾~」を掲載予定です。